みなさんへ No.24 −「縁」は引き寄せて捕まえるもの− 2018.06.28

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> うちの会社の顧問税理士の先生は、まだ40歳になるかならな

> いかの若い先生です。
> 藤原先生とおっしゃいます。
>
> 税理士には、メチャクチャむつかしい国家試験をパスするか、
> 30年近く税務署に勤務した人しかなることができません。
> 要するに「税務署上がり」の税理士さんは50歳以上の方が
> ほとんど。
> ということで、うちの会社の税理士の先生、藤原先生は、メ
> チャクチャむつかしい国家試験をパスして税理士になった
> 「たたき上げ」の先生なのです。
>
> うちのような中規模の会社というのは、4、5年に1回ある
> 税務調査(税務署の人が数人、会社にやって来て正しく税金
> が納められているかを調べる調査)を円滑に終わらせるため
> に、「税務署上がり」の税理士と顧問契約するケースも多い
> のですが、当社はそういう先生を選びませんでした。
>
> 藤原先生は自分の事務所を持たれてまだ数年。藤原先生はま
> さに自分の才能でご飯を食べておられるんですよね。当たり
> 前ですけど。
> 税理士としての能力や知識はもちろんのこと、それだけでは
> お客は付きません。税理士もたくさんいますから。はっきり
> 言って企業側からすれば選り取り見取りなわけです。
> たたき上げ税理士の藤原先生が一人いるだけの小さな税理士
> 事務所に、売上高50億の会社とそのグループ会社が顧問契
> 約を結ぶということは、ある意味すごいことだと僕は思うん
> です。
>
> では、なぜそんなすごいことが起きたのか?
> 一言で言うと僕は、「縁」があったんだと思っています。
> 「縁」というのは便利な言葉として使えて、思いがけない良
> いことが起きたときとかに、「ラッキーやなぁ、これもなん
> かの縁やで!」みたいな言い方をします。
> この言い方は、良いことが起きた張本人が言うのではなくて、
> それを知った周りの人が、うらやましい目線の「いいなぁ」
> 的な言い回しのことが多いですよね。
> その時、「うらやましい」目線の先にいる張本人は、「ラッキ
> ーちゃうわ。こうなるためにどれだけ頑張ってきたか知らん
> からそんなこと言えるんや!」って思っていたりするんです。
> 思い当たる節、ありませんか?
>
> 「縁」は向こうからやってくるものじゃなくて、こっちから
> 引き寄せて、捕まえるものだと僕は思います。
>
> 藤原先生は数年前まで勤務税理士で、ある大税理士先生の下
> で働いておられました。
> そのころから、うちの会社とは間接的に関係があったんです。
> それがある日突然、やんごとなき理由でその大先生の下を離
> れなければならなくなってしまいます。
> その時に藤原先生は、別の税理士事務所に勤務税理士として
> 再就職するのではなく、独立する道を選ばれました。
> 本当に勇気のいる決断だったと思います。
> 同じ時、当社も当時の税理士との契約更新の是非ついて
> 検討していました。
> こういうことが同じタイミングで起こったのです。
> そして、うちの会社のグループは、それまでグループ会社ご

> とに別々の税理士に顧問をお願いしていたのを、グループ全
> 体をを藤原先生に見てもらうという決断をします。
> なぜ、そういう決断になったのか…
> この決断は、ただ単に偶然が重なったからではなく、過去か
> らの関係が積み重なってきた結果なんです。過去からの関係
> が積み重なるのはなぜか…それは、両者に信頼関係があるか
> らです。そういう重大な決断をした、信頼に足る藤原先生の
> 力になりたい、助けたいと思う人が当社の関係者の中に
> 何人もいたからだと僕は思っています。
> そして、こういうことを「縁」というのだと、僕は思います。
> 「ラッキーやなぁ。これが最後の1個やで」って馴染みのお
> 店で言われたことないですか?
> これだって、今までに何度もそのお店に通い、大切なお金で
> それを買うと自分で決めて、お店に買いに行ったからそうい
> うことが起きたんです。
> 要するに、待っていても「縁」はやってこないんですよね、
> きっと。
>
> そんなふうに物事を考えられるようになったのは、まさしく
> 「読書」のおかげなのですが、この本は強烈でした。
> 幻冬舎という出版社があります。幻冬舎の社長の見城徹はこ
> んなことを言っています。
> 『憂鬱じゃなければ仕事じゃない』
> 『「運がいい」ってよく言われる。そのときに自分で、これ
> ほどの努力を人は運というか、と苦笑している』
> など。
> この「絶望しきって死ぬために、今を熱狂して生きろ」は、
> ちょっと過激な見城徹サイバーエージェント社長の藤田晋
> の2人が35の同じテーマについて語っている本なのですが、
> 僕はこの本を読んでとても勇気づけられました。心が軽くな
> ったというか。
> とはいえ、僕は見城徹が作る雑誌が大嫌いだし、藤田晋のメ
> ディアへの登場の仕方もあまり好きではありません。でもこ
> の2人は決してぶれません。僕の好きな方にぶれないから、
> 僕はずっと嫌いなままなんですが、嫌いな人と同じ数、もし
> かしたらそれ以上に好きな人、応援したいと思っている人が
> いるんです。なぜか?ぶれない言葉には、重みがあるからで
> す。
>
> 「絶望しきって死ぬために今を熱狂して生きろ」
> 見城徹藤田晋 著 講談社α文庫
>
> このメールは、係長さん以下の役職者の方にお送りしていま
> す。