みなさんへ No.13 −皆さんの「人生の時間」は今何時ですか?− 2017.07.28

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> 「『自分の年を3で割ると、それが人生の時間だ』

> 中学校の先生が、卒業する生徒たちに贈った言葉だそうです。君たちは、
> まだ夜明け前にいるのだと…」
>
> 7月8日の糸井重里さんのコラムからの引用です。
> このコラムを読んで、ちょっと考えてしまいました。
>
> そのほかにも人生は何日で、何時間、人生は何秒ってのもよく言われます
> よね。
>
> 自分の年齢を3で割った数が人生を1日に例えたときの時間、ということ
> は72歳で丸1日ということになります。
> この前提でいくと、人生26,280日、630,720時間、
> 37,843,200分、2,270,592,000秒(うるう年の1
> 日は無視)ということ。
>
> 今の僕は、夕方の5時、18,615日、446,760時間、
> 26,805,600分、1,608,336,000秒を経過したばか
> りです。
>
> 僕は今、夕方の5時過ぎなんですね。
> 今の時期を二十四節季でいうと大暑。まさに1年で一番暑い時期。
> 今の夕方の5時は、昼間と変わらない感じですが、真冬だともうきれいな
> 夕焼けが見えているころです。
> 明るかろうと夕焼け小焼けだろうと、1日の仕事を終える時間に限りなく
> 近づいていることには変わりはありません。
>
> もうそんな時間なんですね。
> 人生における夕闇がすぐそこなんです。
> 日付が変わるまであと7時間、この夕闇から暗闇に突入していく残りの時
> 間で何ができるか…ではなく、何をするかなんだと思っています。
>
> 皆さんの人生の時間は今何時ですか?
> 計算してみて、どんな感覚ですか?
>
> 僕は、正直微妙です。やっぱりちょっと考えてしまいますよ。
> 夕方5時ですもん。夕焼け小焼けですもん。
> たいてい会社で仕事をしているのは夜の7時頃。あと2時間です。その2
> 時間で何ができるのかって考えました。
> 人生における2時間は6年。6年後は57歳。
> 気持ちは30代のころとあまり変わっていないんですけど、瞬発力はやっ
> ぱり落ちているから、メリハリをつけて、考えながら動いていかなきゃっ
> て思います。
> 時の川に身をゆだねて、ただ流されるのだけは絶対にご免です。
>
> メリハリ…
> 休むときには休む。集中するときにはとことん集中する。
> メリが休みでハリが集中だとすれば、僕のメリは緑のある空間で過ごすこ
> とかな。
> うちには小さな庭があって僕の部屋から庭に出られるのですが、緑豊かに
> しています。
> 言い方を変えれば、芝や草がボーボー、と言えなくもないんですが、ハー
> ブを植えたり、季節ごとに彩を与えてくれる木を植えたりしています。
> 元々、山間の小さな城下町で育ったもので、緑豊かな景色が、この歳にな
> るととても恋しいです。
>
> そんな時に友人から贈られた本が、この写真集。
> 「into the forest」です。
> 田淵三菜さんという若き写真家の作品集で、田淵さんの写真は、第2回入
> 江泰吉記念写真賞を受賞されました。
>
> きれいにラッピングされている包みを丁寧に開いて、この本の装飾を初め
> て見たとき、いや、見ただけで、僕のココロはある意味もっていかれまし
> た。
>
> 田淵美奈さんは、青山学院大学を卒業後、群馬県の北軽井沢の山小屋に一
> 人で住み、この写真集のベースとなる写真を1年間取り続けました。
> 若い女性がたった一人で…
> すごいなぁって思います。
>
> 実は、僕にも実家に帰省すると必ず立ち寄る森があって…
> ごめんなさい、ちょっと大げさな言い回しをしました。
> 実際には、森の入り口で10分間ほどボーっとするんです。
>
> 一歩森の中に足を踏み入れると、空気感が全く変わって、もっと奥まで入
> るにはそれなりの心構えが必要な気になります。
> とっても神聖な場所のような気がします。
>
> その森には小川が流れていて、その森にも、その森の先にも人は住んでい
> ないので、その小川の水は限りなくきれいで、飲むことができます。
>
> 夜は怖くて近づくことができないけれど、初夏のその森には、たくさんの
> 蛍が飛び交っているはずです。
>
> 「into the forest」のページをめくったとき、僕は強く
> その森を思いました。
>
> 田淵さんの森の写真を見ていると、同じ空気を感じるんですね。
>
> 荘厳で神聖な美しさというか…
> 強くて大きなチカラというか…
>
> 機会があれば、手に取ってページをめくっていただきたい写真集です。
>
> into the forest 田淵三菜著
> 入江泰吉記念写真賞実行委員会