みなさんへNo.51 ー歩くことの楽しさについてー

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歩くことが好きです。最近特に、歩くことを心がけています。
元々は、ダイエットのために週末は自転車(マウンテンバイク)で20キロ30キロ走り、平日の会社の帰りに最寄駅の二駅手前で降りて歩いて帰ったりしていました。その1キロ10分ペースで40分ほど歩く時間が、とても気持ちいい時間だと気づいた時から歩くのが楽しくなりました。夏場は長い距離を歩くのは大変なので、それ以外の季節に、仕事終わりのJR西宮駅から、自転車を置かしてもらっていた自転車屋さんまで、ちょうど4キロの道のりを、週に2〜3日歩いていました。今から17年くらい前のことです。
当時僕は、マウンテンバイクに夢中になっていて、自転車のことを考えて歩くのがたまらなく好きでした。
家や会社で嫌なことがあっても、大好きな好きなもののことを考えながら、(時にはぶつぶつ言っていたかもしれません)ある程度の時間歩くと、気分がとてもすっきりし、前向きに気持ちを切り替えられると知ったんです。
それ以来2、3キロの距離なら当たり前に歩くようになり、今、健保組合が主催している
『健康ウォーキング100万歩チャレンジ』
に挑戦しています。
9月1日から11月の30日までの計91日間で、100万歩歩けば達成というこの企画、達成のためには1日平均1.1万歩歩かなければなりません。僕の歩幅は約0.75メートルなので、8.25キロ歩いて1.1万歩です。
僕は今、会社までの経路の中で片道約3.5キロ歩いてます。
往復7キロ。なので、後1.25キロ歩けば計算上達成です。
社内の移動や、仕事で外出するときの距離も、もちろん加算しますから、残りの後1.25キロはそれほど大変なことではないのですが、週末の2日、平日と同じように歩くわけではありません。二日酔いの土曜日なんて、百歩程度なんてこともしょっちゅう。
さらに、僕はスマホで歩数を計算しているので、常にスマホを持って動いているわけでもないので、週末のたらない分を何とかしないと1日平均1.1万歩、3ヶ月100万歩には届かないんです。じゃあ、どうするか?
週末たくさん歩くか、平日もっとたくさん歩くか、です。
僕は、週末たくさん歩く作戦を実行しようと思いました。
週末のどちらかは、梅田方面、三宮方面に行くことが多く、動きさえすれば、1万歩以上は歩くので、出かけない方の日にいかに歩くかということにかかっています。
僕の歩くスピードは10分で1キロ。要するに時速6キロ。
8.25キロ歩くためには1時間23分歩く必要があります。
そこで、家からよく行くスポットまでの距離を調べました。
関西スーパー」まで1.3キロ(13分ほど)、「やまや」まで2キロ(20分ほど)みたいに。
また、家を出発してぐるっと一回りして戻ってくるコースも、何種類か調べました。海沿いを歩いて、鳴尾御影線に行って、ローソンから南に降りて戻ってくるコースで4.5キロ(45分)、とかね。楽しく、無駄なく1.1万歩を目指すためのちょっとした準備です。
調べた中で、一番遠いよく行くスポットは東灘図書館で3.8キロでした。

先週の土曜日、東灘図書館に予約本を受け取りに行って、その足で大阪の堺筋本町駅近くのカフェで行われている、絵のタッチが大好きな若手イラストレーター、タカダミユキさんの個展を拝見しに伺いました。
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僕は、こういう場合なら電車を使うのですが、さっそく歩いて図書館に行くことにしました。40分弱の道のりです。
実はその日、僕は、軽くお腹を壊していました。正確には前日の金曜日の午後から。
壊していると言っても、大したことではなく、お腹の中がきれいになればそれでお終いという程度のもの。とはいいつつ、少し不安だった僕は、トイレに行ってから出かけました。
その甲斐あってお腹に違和感なく図書館までたどり着き、本を2冊受け取り、初めての場所に行くことを考慮して、もう1度トイレに入ってから、最寄駅に向うことにしました。
借りた本の1冊を図書館のトイレでパラパラ眺めていると、不意に、こうして借りた本をトイレでパラパラ眺めて、そのまま忘れて行っちゃう、ちょっと残念でかわいそうな人って、やっぱりにいるんだろうなぁ、なんてことが頭をよぎりました。
念には念をと注意したおかげで腹痛はすっかり良くなり、その後お腹を気にすることなくカフェにも無事到着して、じっくり絵も拝見でき、作家さんからもいろんなお話を伺えたんですが、話のネタにと借りた本が、カバンの中にないんです。
図書館のトイレで読んでいた本です。
すぐに図書館に電話を入れると、親切な人が、僕がトイレに置き忘れた本を受付にちゃんと届けてくれていました。
そうなんです。図書館のトイレでふと思った、ちょっと残念でかわいそうな人とは僕の事だったんです。(涙)
図書館に忘れた本は「自分の薬を作る」というタイトルで坂口恭平さんという方が書かれた本。まだ図書館のトイレで15ページほどしか眺めていませんが、この本は、絵を観に伺ったタカダさんのSNSで知り、読んでみたいと思った本なのでした。

双極性障害(躁うつ病)という病気を抱えている坂口さんは、その病気を、薬に頼ることなく自分で自分に合った薬を作って上手に付き合うことを、この本で紹介されています。
自分で薬をつくるとは、心が弱くならないための日課や習慣を作ること。そのことは、凄く共感できることで、規則正しく自分の行動を自分でコントロールできるようになれば、心の浮き沈みさえもコントロールできるようになるかもしれないって思います。
落ち込んだり、元気になったりの繰り返しって誰にでもあることだし、僕は心の病気を持っている人のことをできる限り知って、特別扱いをすることなく、普通に接したいと思います。僕だって、いつ心の病気になるか分からないんだからね。

自分の薬をつくる
坂口恭平:著 晶文社