みなさんへ No.28 −おにぎりの思い出− 2018.10.31

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> みなさんには、もう一度食べたい思い出のおにぎりはありま
> すか?
> そのおにぎりは、いつどこで食べたおにぎりですか?
> どんなおにぎりだったか思い出してみてください。
> 海苔は巻いてありましたか?中にはどんな具が入っていまし
> たか?
>
> 僕がもう一度食べたい思い出のおにぎりは、小学校の時の運
> 動会のお弁当に入っていたおにぎり。お昼休みに校庭のイチ
> ョウの木の下で家族みんなでお重を囲み食べたおにぎりです。
> 思い出のおにぎりは、俵型の胡麻塩おにぎりで、味付けのり
> が巻いてあり、中にはおかかやシャケが入っていたように記
> 憶しています。
>
> 運動会の朝、祖母と母が早起きをしてお弁当を作ってくれま
> した。
> 僕たち兄弟も運動会の日は早く目が覚め、さらに早朝の台所
> からいい匂いがしてくるし、早々と体操服に着替えて、ワク
> ワクドキドキしながら、お弁当を作っている母と祖母の後姿
> を眺めていたものでした。早くお昼にならないかなぁって思
> いながら。
>
> まさに今は運動会の季節。スポーツの秋、食欲の秋です…読
> 書の秋も付け足しておきます。
> 我が家の、家族で一喜一憂する運動会は3年前に終わってし
> まいましたが、運動会で食べるお弁当は、なぜであんなに美
> 味しいのでしょう?
> 大人になり応援する側になっても、運動会で食べるお弁当は
> 本当に美味しかったです。
> こんなことを書いていると、本当に母や祖母が作ったおにぎ
> りが食べたくなってきました。
>
> 僕は、これまで食事に対してこだわりというものがありませ
> んでした。味がわからないのではなく、「美味しさ」というも
> のにあまり頓着がなく、例えば、お出汁を取るところから丁
> 寧に作られたお吸い物は本当に美味しいと思うのですが、即
> 席のお吸い物でも普通に美味しいと思うタイプ…なんか違う
> かな?普通に作ればとっても美味しい、チキンラーメンなど
> の袋麺、仮に麺を茹ですぎて腰が無く、麺がふにゃふにゃに
> なってしまったとしても、全然いける、と思っちゃうタイプ
> なんです。メニューが重なっても全く気にしません。お昼も
> 夜もカレー、問題なしです。それにカラダに良いとか悪いと
> かもほとんど気にしていませんでした。インスタントラーメ
> ンもしょっちゅう食べていましたし。
>
> そんな僕が、ここのところキッチンに立つ機会が増えました。
> 2年半前下の子が高校に入り、部活の朝練のため6時過ぎに
> は学校に出かけるという生活になったことをきっかけに、僕
> も6時半から5時半に起きるようにしました。そして今年の
> 夏、その子が部活を卒業して、7時半ごろ家を出ればよい生
> 活に戻ったため、みんな一緒に元の生活に戻せばよかったの
> ですが、僕は今の生活を続けたくて、「僕のために早起きし
> てくれなくてもいい」そう奥さんに言いました。
> ということで、8月以降、僕は毎朝自分の朝食を作り、平日
> は自分のお弁当も作っています。
> 「チン」すればいいだけのおかずはできるだけ使わずに、ほ
> んの少しだけ手間をかけてお弁当のおかずや朝ご飯を作るこ
> とで、自然とバランスというものも考えて作るようになって
> いました。
>
> 僕は夜に炭水化物を控えているので、朝はお腹が減った状態
> で起きます。ですから朝ご飯はたくさん食べます。というか、
> メインの食事が朝ご飯という感じです。
> 昨日のご飯が残っていれば、チャーハンを作ったり、気合を
> 入れてパスタを茹でたりと、特に週末の朝は張り切っていた
> のですが、ここのところ、飽きてきたというか、食材を買っ
> てきて作っているわけではなく、冷蔵庫の中に入っている、
> 基本「残り物」を使って作るので、パターンも決まってくる
> というか…なんか違うなぁと思うようになってきました。
> 所詮、お店で食べるようなチャーハンやパスタを僕は作れな
> いのです。そして、お店で食べるような凝った料理を、僕は
> 家で食べたいわけではないのです。
> お休みの日の朝の6時前、キッチンに立ってこのあと何が食
> べたいかと考えたときに、僕は、やっぱり白いごはんを美味
> しく食べたいと思いました。それにお出汁を丁寧にとって作
> った具沢山のお味噌汁があれば申し分ないと。
>
> そんな僕が、最近心を打たれた本が、この「いのちをむすぶ」。
> 「森のイスキア」を主宰されていた佐藤初女(はつめ)さん
> の言葉を集めた本です。
> 佐藤初女さんは、青森県岩木山山麓に「森のイスキア」と
> いう、悩みや問題を抱えた人たちを受け入れ、痛みを分かち
> 合う癒しの場を主宰され、素朴な素材の味をそのままに頂く
> 食の見直しにより、からだから心の問題も治していくことが
> できると訴え続けられた方。
> 残念ながら2016年の2月に94歳で天国に召されました。
> 初女さんはおにぎり作りの名人で、初女さんが作るおにぎり
> は、「奇跡のおにぎり」と呼ばれ、多くの人たちの心と体を
> を癒してきたそうです。
>
> 僕は、初女さんの人に対する考え方、食に対する考え方をこ
> の本で知り、美味しいおにぎりを作りたくて、最近、初女さ
> んのおにぎりの作り方を真似しています。まったく真似にも
> なってないけど、少しでも、本当に胡麻塩のごまの大きさほ
> どでも近づきたいと思って。
> 僕たちが口にするすべての食材には、元々命がありました。
> その命に対して心を配り、その上に食べてくれる人のために
> 心を込めて作られた初女さんのおにぎり。
> どんなに美味しかったことでしょう。
> 食べてみたかったなぁ…
>
> いのちをむすぶ
> 佐藤初女:著 集英社
>
> このメールは、係長さん以下の役職者の方にお送りしていま
> す。